夏休み廃止希望の声が上がってる…って本気で言ってる?

海外移住

 いやータイトルに自分の心の声が全部凝縮されてしまいました。以上終了でもいい位に😂
 さて日本の学校ではそろそろ夏休みが始まりますが、海外に住んでいても日本で話題になっていることはSNSで耳に入るので『夏休みの廃止または短縮案が上がっている』という情報を耳にした時はビックリしました。
 物価高も相まって、子どもが長い夏休みで家で過ごす時間が増えると経済的に負担が増える、というのは分かります。生活に困窮する世帯や共働きの親御さんは本当に大変だろうな〜って思います。でもだからって何故短絡的に『じゃあ夏休み無くせばいんじゃね?教師が受け容れてくれれば問題解決よね?』っていう結論に至るのか💦そこはちょっと待ってと言いたいです😖

夏休み中、教師は暇だと思われてるの?

 これだけ教師超多忙問題が叫ばれている昨今でも、『夏休みになったら学校に生徒来ないし、授業がないし教師はどうせ暇なんしょ?』と思っている人もいるのでしょうか。夏休み中にだって教師がやらなきゃいけないことは山ほどありますよ。例えば…
  普段が自転車操業のため結局手付かずになっていた仕事を夏休み中に一気に片付けてリセットする
  二学期の授業で使う教材を作り溜める

  (前後期制の場合)期末テストを作る、テスト以外の成績をつけておく
  ・ 二学期の行事の準備をする(宿泊研修の下見や体育大会の用具作りなど多岐にわたる)
  ・ 教育論文を書く、研修に参加する ← これは正直なくてもいいと思ってた😅 
  … などなど。
 小学校の内情はそこまで詳しく分かりませんが、近い感じなんではないかなと思います。特に重要なのが、長〜い二学期に向けて色々と事前準備をしておく必要があるということです。夏休み中金工室にこもって体育大会のムカデ競争で使う長下駄をひたすら作り続けてたこともあったな…🤨(※ 私は技術科や体育科の免許は持っていません)
 というわけで夏休みがなくなったら教師の仕事は確実に回らなくなると思います。あとは教師は普段まともに昼休憩も取れず遅くまでノンストップで働いているので、溜まりに溜まった疲労をリセットするためにも夏休みは本当に大事です。夏休みを廃止 or 短縮して学校で生徒を受け容れてほしいという意見はさすがに一方的というか、デメリットについての懸念をもたなさすぎるように感じました。
 地域によっては自治体が長期休業中の子どもの受け容れ場所を提供しているところもあるそうなので、そういった取り組みが今後拡充していくといいですよね😃

子どもにとっても、夏休みにしかできない体験もある

 夏休み廃止に反対する理由としてもう一つ、『夏休みの間に単身赴任中の父親に会いに行ってしばらく家族で過ごしたい』とか『短期留学やホームステイをさせたい』という家庭もあると思うんですよね。というか実際にありました。せっかくの長期休みだからこそできる貴重で有意義な体験だってたくさんあるのに、夏休みが廃止または短縮されたらそういう子達は長期欠席という扱いになるのかとか、また別の問題が生じるように思います。各家庭それぞれの夏休みの過ごし方があると思うので、一律に夏休みを廃止・短縮するという案にはやっぱり反対です。

確かに夏休み中の家庭の負担は大きいと思う

 食事の支度や金銭面の負担もさることながら、在職中に感じていたのが『夏休み中の宿題って家庭の協力がないとできないものも結構あるよね?』ということです。その最たるが昔からある自由研究だと思いますが、金賞・銀賞に選ばれる作品はどれも『これどう考えても子どもだけじゃなく親御さんもめちゃめちゃ頑張ってくれたやつだよね』ということが目に見えて分かるほど素晴らしいものばかりでした。加えてポスターや読書感想文も、家庭のサポートがないと完成できないという子もいるのではないかと思います。
 膨大な宿題の量が夏休み廃止・短縮希望の声につながっているかどうかは分かりませんが、家庭の手厚いサポートがなければ完成できないような宿題を何種類も出すことには私は今でも反対です(全て集約して添削するのもめっちゃ大変😅)。一研究・読書感想文・ポスターからどれか一つ、自分の得意なジャンルのものに全集中で取り組めばいいんじゃないかな〜と思っています。

まとめ…というかほぼ余談(笑)

 最後にかなり話が逸れますが、近年の不景気や物価高とは関係なく、最近の子育てって自分が子どもの頃に比べてかなりお金かかってそうだなーと在職中に感じることが多かったです。生徒達から色々話を聞くと、スマホは中学生なら持っていて当然(最新のiphoneの子もいる)、休みの日は友達とスタバでお茶したり人気アイドルグループのコンサートに行ったり、バスケ部や水泳部の女の子だとワキの永久脱毛をしている子も結構いるとのことで、特に女の子は若いOLみたいなお金の使い方をするなぁと思ったものです。小学生の事情はよく分かりませんが、かなり高額なゲーム機を買い与えることが一般的だったりと、とにかく昔に比べると子どものために費やす金額の基準が、昔と今とで桁が違うんじゃないかと思ったりします。 
 不景気による貧困家庭の増加が問題視される一方で最近の子どもの多くは昔の子よりよほど贅沢をしているというのも不思議な感じがしますが、SNSの影響が大きいのかもしれませんね。特に中高生だと身につけるもの一つでもマウント合戦が起こってしまいがちなので、中には無理してでも子どもに色々買い与えたくなってしまう親御さんもいるというのも、その気持ちはすごくわかります。
 本当に大きく話が逸れましたが、要は経済的・精神的に余裕がない家庭が増えている問題についても、原因は一つではなく様々な要因が絡み合っているように思うのです。子どもに過度の贅沢をさせることは控えて、心の豊かさを育てることを大切にしましょうという風潮が社会全体に広まったとしたら(👈相当難しいと思いますが)貧困家庭にとってももう少し子育てがしやすくなる…かもしれません。
 学校側・保護者側とかでなく、全ての人が必要以上の負担やストレスを背負うことなく、楽しみながら子育てができるような社会が今後実現されることを願っています。

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