要英語の職に就いてますます感じるようになった、日本の英語教育に対する疑問

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念願のキャリアアップ転職、現実は甘くない?

 私がマレーシアで最初に就いた仕事は英語不問のカスタマーサポートスタッフでした。プライベートの時間に英会話レッスンを受け、その甲斐あって今度は要英語ポジションのカスタマーサポートスタッフとしての転職に成功しました。待遇やオフィス環境も良くなり、元同僚からはちょうど1年で転職できて、めっちゃ順調にキャリアアップしてますね〜。すごい!!などと言ってもらえ私も素直に嬉しかったのですが、いざ入社してみると決して良いことばかりではありませんでした。
 仕事内容のメインはカスタマーサポートの日本語専用窓口のスタッフとのことだったので、『ああだから私みたいな本当にギリギリの英会話力でも受かったのかな。他にも同じくらいの英語力の方も働いているのかな』と思っていました。しかし実際には、同期も先輩社員さんもほとんどが元帰国子女や留学またはワーホリ経験者の日本人、あるいは日本在住経験のある外国人の方ばかりで、私意外皆バイリンガルなんじゃないかというくらい場違い感を感じました😅  
 座学のトレーニングは日本語で行われましたがE-Learning等の教材は全て英語なので、自分1人だけ理解が追いつかずに大恥をかきまくるということが多々ありました😢 元英語教師ということで一応最低限の読み書きはできるということと、クレームの多いコールセンタースタッフを経験していることが加味されて採用されたのかもしれませんが、特にトレーニング中は、絶対周りからも『なんでコイツ受かったんだ?』と思われているだろうなという位理解が追いつきませんでした😇とはいえ英語を使う仕事に就くことが夢だったので、辛いしんどいというよりは『私一人だけ留学させてもらっているような感覚でトレーニングが受けられてありがたいな』という風に感じていました(強メンタル)。
 トレーニングを終えて実務に移ってからは、英語力が不十分でもマニュアルに従ってそこそここなせるようになってきています。しかし英語でのやり取りが必要な場面では日英バイリンガルの人達に比べるとどうしてもパフォーマンスは落ちます😞そんな風に英語が必要な場面で難儀しながらよく思うのが『日本の英語の授業で取り組ませていたことのいくつかは、ビジネスで英語を使う時にあんまり必要ないよね…?』ということです。

元英語教師の自分に足りない英語スキルの方が、むしろ重要なスキルだった

 英語力と一口に言ってもどのような力(リスニング、スピーキングなど)が特に重要とされるのかは業種によっても異なると思いますが、私の仕事は海外の提携会社や顧客と電話やメールでやり取りをするといったごく一般的な業務なので、そういった仕事をする上で特に必要と感じる英語スキルを重要度が高い順に挙げていきます。

1番できないと困るのはリスニング
 日本の英語教育は試験でもリスニングより筆記問題の比重を大きくしがちですが、実用的なやり取りをする上ではもうダントツでリスニング力は一番重要だと感じます。電話対応をする時にこちらの伝えたいことはいざとなったらその場で翻訳ツールで変換して述べることができますが、電話越しに相手の話す英語を理解するためにツールに頼ることはできません。相手の言っていることが理解できなかったら話が進みません。私の仕事はどうしても英語で電話対応をしなければならないという機会は少ないですが、それでもいざ必要となった時になかなか相手の言っていることが聞き取れず対応に時間がかかってしまうことがあり、本当に不甲斐なく思ってしまいます。
 正直言って、学習教材のお手本のような英語を聞いて培ったリスニング力は、実践的な場面ではあまり役に立ちません日本の英語教育においても、洋画や海外ドラマなどを用いて実用的なリスニング力を高めるトレーニングをした方が有意義な学びになるように思います。

2番目はやっぱりスピーキング
 私がリスニングの次に苦戦しているのがスピーキングです。業務で使う英語表現はほとんど限られているので、言うべきことを英語で相手に伝えること自体はさほどネックではありません。しかし相手が込み入ったことを述べてきた時に即座に英語で返答できず、結局電話の後にメールを送って用件を伝えたなんてこともありました😅日本の中学校の英語教育では一問一答のようなやり取りの練習は多く取り入れていますが、会話のキャッチボールのようなトレーニングはほとんどありません。ホントに何のための英語学習なんだろうと今更ながら思う…😓

リーディング&ライティングももちろん大事
 私の仕事は英語でメールのやり取りをする機会は多いのですが、難しい内容でも翻訳ツールを使えば読み取ることができるので電話対応ほどの難しさはありません。しかしネイティブレベルで英語の読み書きができる人達に比べると作業効率がかなり落ちるので、リーディング・ライティングも相当なブラッシュアップが必要だなと感じています😓

単語のスペルや文法を正確に覚えるとこは二の次でいいかも…

 Wordなどのスペルチェック機能、本当に便利ですよね。スペルミスがあると単語の下に波線が表れ、その箇所を右クリックすると正しいスペルを選択できるので、文書を作成する時にスペルミスの心配をする必要がありません。会社独自のシステムでメールや文書を作成する時にもこの機能が備わっており、とても重宝しています。それはそれでありがたいことなのですが『近年も日本の英語教育で普通に行われている単語テストの意義がますますなくなっていくなぁ』と感じます。
 また、一般の英語話者よりもほとんど英語が話せない日本人の方が文法に関してだけははより詳しい知識をもっているというのもおかしな話だと感じます。正しい文法を知識として身につけておくことももちろん大切ですが、力を入れる優先順位としてはどうなのか。三人称単数を正しく見分けるよりも、文法など少々間違っていても伝えたいことを相手に伝えられることの方が本当は余程大事なはずですよね。

入試が変わらなければ英語教育は変わらない

 単語や文法表現をノートに繰り返し書いて練習するといった昔ながらの学習法は意味がないとは思いませんが、実用的な英語力を身につけるために最優先ですべきことではないように思います。しかし高校入試で記述式の試験を実施している以上、これからもそういった学習法は続けざるを得ないのでしょう。もう日本の学校で身につけた英語力が生かせる職業って教師か塾講師しか思いつかない😅いっそ入試に関しては英検の取得級で判断とかの方が合理的かもしれませんが、それは流石に無理がありますね。入試にスピーキングテストが導入されるほどの大変革でもない限り、これからも読み書き中心の英語教育は変わっていかないのかなと思います。

まとめ(まとまってないけど)

 …とまぁ、日本の英語教育の未来について色々と思うところがあるわけですが、そもそも現状の私は他人のことを心配している場合じゃないんですけどね😅今でも合間を見て英会話のトレーニングは行っていますが、それでもやはり実力が伴わずにいつ仕事の契約を切られるかも分かりません😓それでまた違う業種のカスタマーサポートの仕事に就けたらそれもそれで楽しそうだなとも思いますが、今はまだできるだけの努力は続けていきたいと思っています。
 仕事と並行して英語のブラッシュアップを続けていくことで自分の英語力が今後どのように伸びていくか、機を見てまたいつかご報告したいと思っております。

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