今回は、海外就職とは話題が逸れますがコールセンター業務について日々思っていることを書いていきたいと思います。
過去の記事で、コールセンターへの理不尽なクレームが後を絶たない理由として以下のようなことを述べました。
お互いの顔が見えない
後腐れのないその場限りの関係性
何を言っても他人の耳に入る心配がない
迷惑を被った顧客という圧倒的優位な立場
このように好き放題にものを言いやすい条件が揃いすぎた状況下で、怒り心頭したカスタマーがオペレーターに投げかける辛辣なクレーム内容の酷さは凄まじいものがあります。しかしコールセンターは人々の生活を支えるために欠かせない仕事だと感じているので、自分はもちろんですが全てのオペレーターさんがストレスなく仕事ができるといいなぁと強く思います。
今回はそんな願いを込めて、自分が過去に経験したクレームの中でも特に対応に困らされたものをピックアップしてご紹介したいと思います。
※ 個人の特定を防ぐため多少事例を変えています。
ケース1. 前任者との電話が切れた /60〜70代男性(推定)
ちょっと、さっき問い合わせ中に電話切れたんだけど!
あ、さようでございますか💦 確認致しますね。…そうですね確かに前任者が『システムエラーにより通話が切断されたのでコールバックしたが繋がらず』と記録しております。おそらくお客様がおかけ直しされたタイミングと重なったものと考えられますね。
そのシステムおかしくない?💢
え…(コールバックして繋がらないのはどうしようもないと思うけど…)
とにかくさぁ、すごくややこしい話で説明が難しいから、前の人との会話の録音聞いて折り返してくれる?
(えぇ…前任者と40分も話してるし、ややこしい話って言っちゃってるし、コールバックは極力避けたいなぁ😥)メールで回答させていただく形でもよろしいでしょうか。
だからぁ、メールはだめなんだって!💢💢💢
(『だからぁ』とか言われても経緯が何もわからないんやけど…)そ、そうなんですね💦💦💦ただ通話記録の確認となると管理者の了承が必要になりますので…少々お待ちくださいね。
そして上司に確認したところ、保留状態でカスタマーに待っていてもらい録音を倍速で聞いて回答するのであれば対応可とのことでした(フリーダイヤルなので通話料はこちら負担)。『30分以上お待ちいただく場合があります』とカスタマーに伝えた上で前任者との通話記録を聞きながら、私は目が点になりました。
問い合わせ内容は「アカウントのログインパスワードを忘れてしまったが、登録していたメールアドレスのパスワードも忘れてしまってメールを受信できないため、ログインパスワードの再設定メールを受け取ることができず、そのためアカウントにログインすることができなくなった」というものでした。そこでアカウントの新規作成が必要なので、前任者が弊社サービスと全く関係のないクラウドメールの作り方を一生懸命説明していたものの、電話越しの説明はなかなか理解してもらえず、カスタマーがご夫婦でああでもないこうでもないと内輪で延々言い合っているところで通話が途切れていました。
(こ、これはすごくややこしい話どころか20秒で説明できるやつやん💦そもそも全てお客様の過失だし、メールの作り方なんて完全にサポートの範囲外なんだから前任者さんも自分で調べてくださいってはっきり言えばよかったのに…多分ちゃちゃっと作れると思って親切で教えてあげたんだろうなぁ)
結局保留状態が20分程に差し掛かったところでカスタマーの方から電話を切られたので、上司にも確認をしてコールバックはしなくてもよいとの判断で対応を終えました。
このケースは暴言を浴びせられるなどの精神的ダメージを負ったわけではないのでカスハラには当たらないかもしれませんが、『いかにネットリテラシーが低くても100%自分の落ち度だということは分かるはずなのに、何故あんなにキレ気味で終始上から目線で要求してきたんだろう』と釈然としない気持ちが大きかったので、今でも強く印象に残っています😅
しかし今回紹介したケースが群を抜いて理不尽だったというわけではなく、『人の心無いんですか😭』と言いたくなるようなクレームは他にも山ほど経験しています。また次回以降で紹介しようかと考えていますが、もういっそ1年のコールセンター就労を日本人に義務化すれば、日本はもっと平和になるんじゃないかなどとお馬鹿なアイデアが浮かんでしまっています(笑)
まとめ
コールセンターだけでなく配送員やコンビニ店員、タクシー運転手など、人々の生活に欠かせない仕事ほどカスハラの被害に遭いやすいということもよく耳にします。
『良いサービスを受けたければ良い客であれ』という言葉は本当にその通りで、労働者が過度にストレスのかかった状態よりも、ストレスなくやる気をもって働けた方がより良いサービスを提供できることは間違いないでしょう。何よりも自分たちのライフラインを支えてくれる人達に感謝と敬意の気持ちを忘れてはいけませんよね。おもてなし大国日本から、というより世界中から、いつの日かモンスタークレーマーがいなくなる日が訪れるといいなぁと思っております。